読書感想文を書くのに一番大切なのは「本選び」。親としては名著と言われるある程度定評のある本を読んでほしくなりますが、読書感想文を書く本として選ぶなら、重要なコツが3つありますので、ご紹介します。
読書感想文を書く本を選ぶ時に一番大切なことは、なんといっても「お子さんの心が動く」本を選ぶこと。
どんな名著であっても「心が動かない本」では、感想を書く熱が入らないどころか、書くこと自体が辛くなってしまいます。「心が動いた」本についての感想文は1行目から書き手の伝えたい気持ちであふれているので、読み手をぐいぐい引き込む力があります。
「心が動く本」とは具体的には
(1)「おもしろいな」「すごいな」「不思議だな」と思う本。
(2)「自分にも同じようなことがあったな」と共感できる本です。
感想文では、本の印象に残ったところと自分の体験を結びつけて考えを書くことが重要です。感動する本や共感できる本を選べれば、読書感想文に苦手意識のあるお子さんでも比較的スラスラと書くことができます。
また、伝記のようにお子さんの「あこがれ」を引き出す本もいいですね。将来の夢を伝える感想文が書けますよ。
保護者の方も本屋さんや図書館に一緒に出かけて、帯のコメントやあとがきを参考に親子で本を選ぶのもいいですね。
「ブンブンぱぁとなぁWEB」では、「子どもに読ませたいオススメ図書」のコーナーで、おすすめの本を紹介しています。
本選びの参考になさってください。
本が選べたら、いよいよ本を読み始めます。このとき必ずペンを用意して、「心が動いたところ」に線を引きながら読みましょう。線を引くポイントは
(1)おもしろい!
(2)そうなんだ!
(3)すごい!
(4)どうして!
(5)ひどい!
などと、心が動いたところ。
心が動いたら迷わずに引くのがコツです。ここでどれだけ本を読みこんで線を引けるかが読書感想文の内容にも大きく関わってきます。線を引けるように、読書感想文を書く本はご購入をおすすめします。
本を読んで線が引けたら、構成をもとにメモを書きます。今回は書きやすい読書感想文の構成として、「はじめ」「なか」「おわり」の3段落構成での書き方をご紹介します。
上の図のように、<はじめ>には、ステップ2で線を引いた中から特に印象に残ったところを書きましょう。続いて<なか>に、<はじめ>で書いた部分から思い出した自分の体験を書きます。
よく「あらすじ」を書かなくていいんですか? と聞かれますが、あらすじを書くことよりも、本を読んで心に浮かんだ体験を具体的に書くと、そのお子さまにしか書けない感想文になりますね。
そして最後に、<おわり>で、<はじめ>で書いたことと<なか>で書いた体験を読みくらべて、本を読んで強く思ったこと、考えたことを書いてまとめましょう。