- 作文の書き方
2023年10月から月2回、朝日小学生新聞で「ブンブンどりむ」の連載がスタートしました。
その名も「さくっと書ける文章教室」
作文がうまくなりたい小学生に、作文の通信添削講座「ブンブンどりむ」がコツを教えます。
第30回は「未来の出来事や自分の姿を想像して書く」がテーマです。
2025年1月9日付の朝日小学生新聞で掲載された記事の中から、エッセンスを取り上げてWEBでも紹介していきます。
※2025年3月27日をもちまして連載は終了いたしました。
今回は、本当には起こっていないできごとをふつうの日記のように書いてみます。
こんなことがあったら楽しいなと空想しながら「空想日記」(うそ日記)を書いてみましょう。
次の場面から下の空想日記を完成させよう。( )に入る言葉を、あとの【 】の中からえらんでね。
場面
キッチンで、クマちゃんはおなべにあずきをいれてぜんざいを作っています。その横のテーブルでブンちゃんが鏡もちを木づちでわろうとしています。
1月11日 天気(はれ)
きょうは、( )の日でした。( )をふり上げると、( )がいきなりにげ出しました。あわてておいかけたけど、いきおいよくころがって、あっという間に見えなくなってしまいました。クマちゃんは( )のじゅんびをしていましたが、おもちがなくなってしまいました。しかたなく( )だけ食べました。
鏡もちは、よっぽど食べられたくなかったのでしょう。
【鏡もち ぜんざい 木づち 鏡開き あずき】
★本当にはありえないできごとをさらりと書いているね。声に出して読み、おもしろさを味わおう。
こんなことが起きたらおもしろいだろうなと思うできごとを空想して、あしたの日記を書こう。1~3の順番で書いてね。
(例)
1 ふつうの日記のようにはじめの一文を書こう。
本を読んでいた。
2 そのあとに起きるできごとを空想して書こう。
登場人物たちが勝手にしゃべり始めた。
3 あしたの日記を完成させよう。
1月10日 天気(くもり)
本を読んでいた。すると、本の中の登場人物たちが勝手にしゃべり始めた。イラストも動画のように動き始めた。最後までいくと「おしまい」と言って、ふつうの本にもどった。
文字もたいくつしていたのかな。
<ここから問題>
例のように、ふしぎなことが起きる場面を空想して、あしたの日記を書こう。
1 はじめの一文
2 そのあとに起きるふしぎなできごと
3 あしたの日記
月 日 天気( )
★「雨のちキャンディー」のようにありえないような天気を考えてもおもしろいよ。
STEP1の答え
きょうは、(鏡開き)の日でした。(木づち)をふり上げると、(鏡もち)がいきなりにげ出した。あわてておいかけたけど、いきおいよくころがって、あっという間に見えなくなってしまいました。クマちゃんは(ぜんざい)のじゅんびをしていましたが、おもちがなくなってしまいました。しかたなく(あずき)だけ食べました。
鏡もちは、よっぽど食べられたくなかったのでしょう。
ここをチェック
□( )に入る言葉が書けた
□全部正解だった
□空想日記がおもしろく読めた
STEP2の答え
(解答例)
1 学校からの帰りに雨がふってきた。
2 バラバラとキャンディーがふってきた。
3 1月10日 天気(雨のちキャンディー)
学校からの帰りに雨がふってきた。急いでかさをさした。すると、急にバラバラと大きな音にかわった。下を見ると、キャンディーが落ちていた。いつの間にか雨はやんで、キャンディーがふっていた。今度は大急ぎでかさを逆さにしてキャンディーをためた。たっぷり取れた。
ここをチェック
□はじめの一文が書けた
□ふしぎなできごとが考えられた
□あしたの日記が書けた
できごとを自由に想像して書く空想日記は、楽しみながら文章が書け、書くことに慣れる手段としても有効です。
2025年1月9日 朝日小学生新聞に掲載の記事から作成(2025年3月27日連載終了)
※イラストは「イラストAC じゃもじゃもさん」「イラストAC みんなのイラスト工房さん」より