作文力アップのコツ【身近なものになりきって作文を書こう】「ブンブンどりむ」がコツを伝授「さくっと書ける文章教室」

作文力アップのコツ【身近なものになりきって作文を書こう】「ブンブンどりむ」がコツを伝授「さくっと書ける文章教室」

2023年10月から月2回、朝日小学生新聞で「ブンブンどりむ」の連載がスタートしました。
その名も「さくっと書ける文章教室」

作文がうまくなりたい小学生に、作文の通信添削講座「ブンブンどりむ」がコツを教えます。
第29回は「身近なものになりきって作文を書く」がテーマです。

2024年12月19日付の朝日小学生新聞で掲載された記事の中から、エッセンスを取り上げてWEBでも紹介していきます。
※2025年3月27日をもちまして連載は終了いたしました。

「作文になると、何を書けばいいのかわからない」「書いても、ただ説明するだけになってしまう」──そんな悩みを感じている保護者の方は少なくありません。
実は、小学生の作文のつまずきは、文章力の問題ではなく、視点を切り替えて考える経験が足りていないことが原因になっていることも多いのです。

そこでおすすめしたいのが、身の回りにある物になりきって書く「なりきり作文」です。
なりきり作文は、想像しながら書く楽しさを味わいながら、表現する力や考える力を自然に育てることができる作文練習です。

なりきり作文とは?|物の立場で考えて書く作文

なりきり作文とは、身の回りにある物や生き物になりきって、その立場から見た世界や気持ちを想像しながら書く作文です。
物の特徴をとらえ、視点を切り替えて考える経験を通して、小学生の想像力や表現力を自然に育てることができます。

なりきり作文とは、どんな作文?

なりきり作文では、身近な物や生き物を主語にして、その立場から世界を見つめ直します。
「えんぴつ」「ランドセル」「ぬいぐるみ」など、普段何気なく使っている物を主語にして文章を書くことで、物の特徴をとらえる力や、想像力を働かせる経験につながります。

自分の体験を書く日記作文とはちがい、「もし○○だったら?」と視点を切り替えて考える点が、なりきり作文の大きな特徴です。

日記や説明文とのちがい

なりきり作文は、出来事をそのまま伝える作文ではありません。
物の立場に立って考えるため、

● どんな形をしているのか

● どんな役割をもっているのか

● 使われるとき、どんな気持ちになるのか

といったことを想像しながら書いていきます

そのため、「見たままを書く」「知っていることを書く」作文が多い子どもでも、発想を広げながら文章を組み立てやすいのが特長です。

小学生のどの学年におすすめ?

なりきり作文は、低学年から中学年の小学生に特におすすめの作文練習です。
まだ自分の気持ちを言葉にするのが難しい時期でも、物になりきることで自然と文章が書きやすくなります。

また、作文が苦手な子どもにとっても、「正解が一つではない」なりきり作文は取り組みやすく、
書くことへの苦手意識をやわらげる入り口としても効果的です。

なりきり作文で育つ力の土台

なりきり作文を通して、子どもたちは次のような力の土台を身につけていきます。

● 物事を別の視点から考える想像力

● 物の特徴を言葉で表す表現力

● 自分を客観的に見つめる力

これらは、物語文や説明文、意見文へとつながっていく大切な力です。

なぜ「なりきり作文」が小学生に大切なのか

なりきり作文は、ただ文章を書く練習ではなく、「どう見えるか」「どう感じるか」という考える力を育てる作文です。
物や相手の立場に立って書く経験を重ねることで、これからの学習の土台となる思考力や表現力が身についていきます

物の特徴をとらえる力が育つ

なりきり作文では、「その物はどんな形をしているのか」「どんな役割をもっているのか」といった特徴を考えながら書いていきます。
普段は意識せずに使っている物も、改めて見つめ直すことで、観察する力や、気づいたことを言葉にする力が自然と養われます。

これは、説明文や報告文を書くときに必要な「要点をとらえて書く力」へとつながっていきます。

相手の立場で考える想像力が伸びる

なりきり作文では、「もし自分がその物だったら、どんな気持ちだろう」と想像することが欠かせません。
この視点の切り替えは、自分中心の考え方から一歩進み、相手の立場で物事を考える練習になります。

相手の気持ちを想像する力は、作文だけでなく、友だちとの関わりや学校生活の中でも大切に育てていきたい力の一つです。

自分を客観的に表現する練習になる

なりきり作文では、「物から見た自分」を書く場面が多くあります。
その中で、子どもは自然と「自分はどう見えているのか」「どんな行動をしているのか」を振り返ることになります。

この経験は、自分のことを客観的に表現する力につながり、自己紹介文や意見文を書くときの基礎にもなります。
自分を見つめ直し、言葉にする力は、学年が上がるほど重要になっていきます。

まずは読んでみよう|なりきり作文の例

なりきり作文では、はじめに「何になりきっているのか」を考えながら読むことが大切です。
物の特徴や表現の工夫に注目することで、なりきり作文のおもしろさや書き方のヒントが見えてきます。

 

STEP1 何になりきっているか考えよう

次の2つのなりきり作文を読んで、何になりきっているのかを考えよう。(   )になりきった物を書いてね。

1 わたしの体は雪でできています。

大きい雪玉の上に少し小さい雪玉が

のせられています。頭にはバケツの

ぼうしをかぶっています。鼻はニン

ジン、目はミカンでできています。

(          )

 

2「もう、おなかいっぱい。」

 きょうも、たくさんの本やノートを

おなかにつめこみました。朝、子ども

たちにせおわれて、登校します。

 学校につくと、わたしはからっぽに

され、ロッカーに入れられます。

(          )

 

★なりきった物のとくちょうを読み取り、作文のおもしろさを味わおう。

 

ここを見るとわかりやすいポイント

● どんな形や材料でできているか

● どんな場面で使われているか

● だれと関わっているか

こうした点に注目して読むことで、「なりきる」とはどういうことかが自然と理解できるようになります。

問題の答え

STEP1の答え

1(雪だるま

2(ランドセル

チェックしてみよう

☐ なりきった物がわかった

☐ (  )に答えが書けた

☐ 2つとも正解だった

STEP1のねらい

STEP1では、いきなり書くのではなく、読むことを通して発想を広げることを大切にしています。
なりきり作文が初めての子どもでも、「こういう書き方をすればいいんだ」と安心して次のステップに進めるようになります。

実際に書いてみよう|なりきり作文の書き方

なりきり作文は、思いついたことをそのまま書くのではなく、順序立てて考えることで書きやすくなります。
ここでは、物の特徴を整理しながら、なりきり作文を書く基本の進め方を紹介します。

STEP2 身の回りにある物になりきって作文を書こう

自分以外の何かになりきって作文を書こう。1~3の順に書いていこう。

(例)

1 なりきる物 (えんぴつ)

2 なりきる物のとくちょうと自分のこと

・字が書ける

・けずるとしんがとがる

・書いた字を消しゴムで消せる

・短くなってもできるだけ使う

3 2のとくちょうを入れたなりきり作文

 ぼくは、えんぴつです。ぼくを使うとノートや

紙に字を書くことができます。ぼくをけずると、

しんがとがります。ぼくが書いた字は、消しゴム

で消すことができます。ブンちゃんはぼくが短く

なっても、さいごまで使ってくれます。

 

 

書くときのポイント

● 物の立場から見た様子や気持ちを考える

● 「〜してもらった」「〜されている」など、使われる場面を入れる

● 長く書こうとせず、伝えたいことを大切にする

これらを意識すると、説明文ではない「なりきり作文」らしい表現になります。

実践問題|なりきり作文を書いてみよう

<ここから問題>

例のように、自分の身の回りにある物になりきって書いてみよう。物から見た自分のことも書いてね。

1 なりきる物(          )

 

2 その物のとくちょうと自分のこと

 

3 なりきり作文

 

★2で書き出したことをもとに、3で自分のことをしょうかいしよう。

問題の答え

STEP2の答え

(解答例)

1 テディベアのぬいぐるみ

2・たんじょう日に買ってもらった

 ・ふわふわ、もこもこ

 ・チェックのスカーフをまいている

 ・いつも話しかけている

3 ぼくは、美香ちゃんのテディベア。

美香ちゃんの5さいのたんじょう日に

パパからプレゼントされた。ふわふわで、

もこもこだ。首にチェックのスカーフを

まいている。美香ちゃんは、いつも話しか

けてくれる。とてもやさしいぼくの友だちだ。

 

チェックしてみよう

☐ なりきる物が書けた

☐ なりきる物のとくちょうが書けた

☐ 自分のことがしょうかいできた

STEP2のねらい

STEP2では、考えたことを整理しながら文章にする力を育てます。
順番に考えて書く経験は、なりきり作文だけでなく、ほかの作文や文章を書く場面でも役立っていきます。

なりきり作文でよくあるつまずきと声かけのヒント

なりきり作文は取り組みやすい反面、「なりきれない」「うまく書けない」と感じる子どももいます。
つまずきの原因を知り、少し声をかけ方を工夫するだけで、作文への苦手意識はぐっと和らぎます。

何になりきればいいかわからないとき

「何を選べばいいかわからない」という場合は、発想力が足りないのではなく、選択肢が多すぎることが原因です。
まずは、えんぴつ・ランドセル・くつ・ぬいぐるみなど、具体的な物をいくつか示してあげると、子どもは安心して選べるようになります。

声かけの例

「毎日使っている物にしてみようか」

「今、目の前にある物でもいいよ」

ただの説明文になってしまうとき

物の特徴を並べるだけの文章になってしまうのは、よくあるつまずきです。
その場合は、「その物は、使われているときにどう感じていると思う?」と問いかけてみましょう。

気持ちや場面を一つ加えるだけで、作文はぐっと「なりきり作文」らしくなります。

声かけの例

「それを使っているとき、どんな気分かな?」

「うれしいときは、どんな場面だろう?」

書くこと自体を嫌がるとき

なりきり作文でも手が止まってしまうときは、「うまく書こう」としすぎていることがあります。
まずは、短い文や一文だけでも書けたことを認めてあげることが大切です。

書く量よりも、「書いてみた」という経験を積み重ねることで、少しずつ自信が育っていきます。

声かけの例

● 「一文でも書けたね」

● 「ここまで考えられたのはすごいね」

保護者の関わり方のポイント

なりきり作文では、正しい答えを教える必要はありません。
子どもの発想を受け止め、「そう考えたんだね」と共感する姿勢が、書く意欲につながります。

作文は、直すことよりも「続けられること」が大切です。

なりきり作文を通して育つ力

なりきり作文は、特別な技術がなくても取り組める作文でありながら、書く力の土台となる大切な力を育ててくれます。
物の特徴をとらえ、相手の立場で考え、自分を言葉で表す経験は、学年が上がっても生き続ける力になります。

作文が得意な子はもちろん、「作文が苦手」「何を書けばいいかわからない」と感じている子にとっても、
なりきり作文は、書くことへの一歩を踏み出すきっかけになるはずです。

作文が苦手なお子さまには「ブンブンどりむ」もおすすめです

「家庭で作文を見てあげたいけれど、声かけが難しい」
「続けさせたいけれど、親が先生役になるのは大変」
そんなときは、作文を楽しく続けられる環境を取り入れることも一つの方法です。

小学生向け通信教育講座『ブンブンどりむ』では、
マンガ形式で学べるテキストと、ほめて伸ばす添削指導を通して、なりきり作文のような発想力を生かした作文にも無理なく取り組むことができます。

まずは、教材の雰囲気や取り組みやすさを知っていただける無料体験キットをご用意しています。
ご家庭での作文のきっかけづくりとして、ぜひご活用ください。

👉 ブンブンどりむ 無料体験キットのご案内はこちら

https://www.bunbun-dorimu.net/free_kit/

おわりに

なりきり作文は、物の特徴をつかんで文章に表す力や、自分を客観的に表す力を育てる、家庭でも取り入れやすい作文練習です。

※2024年12月19日 朝日小学生新聞に掲載の記事から作成(2025年3月27日連載終了)

※イラストは「イラストAC コンヤさん」「イラストAC みんなのイラスト工房さん」より

小学生向け通信教育講座「ブンブンどりむ」

どりむ社(ブンブンどりむ)

『ブンブンどりむ』は、「マンガ形式の学びやすいテキスト」と「30年の実績ある、ほめて伸ばす添削指導」で、お子さまたちがこれからの社会で求められる「書く力」「考える力」を基礎から育み、ぐんぐん伸ばします。

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