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読書感想文に悩む前に! 「うちの子に合う本」 の選び方と親子の会話のヒント

読書感想文の季節になると、多くの保護者の方が頭を悩ませるのが 「本の選び方」 です。
実は、子どもが感想文を書きやすいかどうかは、本選びで半分以上決まると言っても過言ではありません。
読書感想文は本選びで決まる! 子どもの個性に合った本の選び方と、読後の声かけ ・ 親子の対話のコツを詳しくご紹介します。
親子で一緒に 「この本、おもしろそう!」 という気持ちを共有しながら、読書感想文への第一歩を踏み出しましょう。

1.感想文は “本選び” で半分決まる?

子どもが読書感想文を書きやすい本には、いくつかの特徴があります。

◎書きやすい本の特徴

 ✔ 自分と重ねやすい登場人物が出てくる

 ✔ 出来事や感情の動きがわかりやすい

 ✔ 長すぎず、物語の展開にメリハリがある

 ✔ 読み終えた後に「問い」や余韻が残る

感想文は「何を感じたか」「どう思ったか」を書く文章です。そのため、読後に「自分のこととつながる」感情が生まれやすい本が適しています

◎読みにくかった本も、書く材料になる

反対に、「読みづらかった」 「あまり共感できなかった」 という体験も、書くネタになります。

たとえば 「どうしてこの本が難しかったのか」 「どう感じたのか」 を考えること自体が、立派な読書感想文の内容になります。苦手な理由を言語化することは、子どもの思考を深め、他者との違いを自覚するよい機会になります。

 

2.読書感想文に向いている本の特徴とは?

読書感想文に向いている本は、子どもの性格や認知特性によっても異なります。同じ本でも、ある子には 「すごく面白い!」 と思えても、別の子には 「ピンとこなかった…」 となることがあります。

これは、読書の 「入り口」 に必要な要素が、子どもの個性や成長段階によって異なるからです。

以下の表は、子どもの傾向に合わせて本を選ぶときの参考になります。

◎ 子どもの個性別 ・ おすすめ本の傾向と選び方のコツ

タイプ 特徴 向いている本の例
想像力豊か

絵や場面を思い浮かべるのが好き

絵本ベースの物語、ファンタジー系
感情豊か 人の気持ちに敏感で涙もろい 家族・友情をテーマにした本
現実志向

現実的な話が好き

自分の体験に近い話が得意

学校生活や日常を描いた本
理屈っぽい 論理的思考や情報が好き ノンフィクション、科学系読み物

 

子どもの「読みやすさ」「引き込まれやすさ」は、興味関心や体験に依存します。「これを読ませたい」ではなく、「どんな本が子どもの感性とあうかな」という視点で選ぶことが大切です。

 

3.「おすすめリスト」 を使うときの注意点と活かし方

夏休み前になると、学校や図書館で 「読書感想文におすすめの本」 が紹介されることがあります。

子どもに読ませたいと思う良い本ばかりですし、とても便利な情報です。しかし、「みんなが読んでいるから」 「先生に勧められたから」 といった理由だけで選ぶと、子どもにフィットしない場合もあります。

◎ 『ばあとなあWEB』 の活用法 : ジャンル別で選びやすい!

✔ 子どもに「どれが気になる?」と選ばせる

✔ 表紙の印象やタイトルでの直感的な選択もOK

✔ 読み始めて合わなければ、無理に最後まで読まなくてよいと伝える

どの本にしようか迷ったときは、『ブンブンどりむ』 の関連サイト 「ばあとなあWEB」 のおすすめ図書コーナーhttps://bunbun-partner.com/info.html) もぜひご覧ください。

低 ・ 中 ・ 高学年向けに、ジャンル別に紹介しています。あらすじやジャンルがひと目でわかり、親子で本を選ぶときのヒントになります。

 

4.読み終えた後にかけたい “気持ちを引き出す言葉”

「本を読んだから終わり」ではなく、その後の会話が読書感想文の“下書き”になります。子どもの気持ちや印象にそっと寄り添う声かけが、書く力につながります。

◎声かけの具体例

タイミング 声かけの例

読み終えた直後

「どうだった? どんな気持ちになった?」

感想が出てこないとき

「どの場面を覚えているかな?」 「好きな登場人物は?」

書き出す前

「一番心に残ったのは?」 「似たような体験ある?」

 

大切なのは、答えを引き出すのではなく、子どもと一緒に 「感じたこと」 を見つけていく姿勢です。

5.読書感想文を通して 「自分のことば」 を育てる

読書感想文は、テストのように評価される文章ではなく、「自分の思いを、自分の言葉で表す場」 です。そこには正解も不正解もありません。

◎文部科学省の調査から

令和5年度 「全国学力 ・ 学習状況調査」 (国立教育政策研究所) では、「読書を通して自分の考えを表現する力が、学習意欲や自己肯定感の向上に寄与している」 と報告されています。

読書感想文は、「自分の視点」 を大切にできる、子どもにとっての 「安心できる表現の場」 でもあるのです。

◎ 読書感想文は 「表現」 の場

点数化されないからこそ、自分らしく自由に書ける

「読書 + 内省 + 言語化」 という複合的な学びの機会

文章の 「うまさ」 より、「自分の視点」 が大切

読書感想文は、評価のためではなく、「この本を読んだ自分は何を思ったか」 を書くことが大切。

だからこそ、どんな本を選ぶかが、その子の 「思い」 を引き出す第一歩になるのです。

 

6.『ブンブンどりむ』 で読書感想文をもっとスムーズに

「子どもに合った本をどう見つければいいかわからない」

「読んだ後、どう感想につなげればいいかわからない」

そんなときに頼れるのが、小学生向け作文通信講座 『ブンブンどりむ』 です。

『ブンブンどりむ』 では、感想文が苦手な子どもでも 「書けた!」 という体験ができるよう、親子で取り組める読書サポートを用意しています。

◎ 主なサポート

✔ 読書感想文ラクラクBOOK (7月号特別付録)

✔ 本選び 〜 感想文執筆までのステップガイド

✔ 「話す → 考える → 書く」 をつなぐワーク

✔ 赤ペンコーチによる個別添削で表現の良さを評価

作文の指導を超えて、「子ども自身の発見を肯定する」フィードバックが、書く自信を育てます。

 

7.まとめ : その子に合った1冊が、「書く力」 の扉を開く

読書感想文に 「正解の本」 はありません。

しかし、「自分らしく書ける本」 「心を動かせる本」 に出会えたとき、読書感想文はただの宿題ではなく、「ことばの冒険」 になります。

親子で選び、語り合いながら、子どもの内面とことばの力を一緒に育ててみませんか?

「どんな本ならこの子が楽しく読めそうか?」

「どんな問いならこの子が話してくれそうか?」

という視点で、子どもと一緒に 「読む前 ・ 読む途中 ・ 読んだ後」 の対話を楽しんでみてください。

そして、感想文という「表現の場」を通して、自分の言葉で感じたことを語る力を育んでいきましょう。

※イラストは「イラストAC ミミクリさん」より

小学生向け通信教育講座「ブンブンどりむ」

どりむ社(ブンブンどりむ)

『ブンブンどりむ』は、「マンガ形式の学びやすいテキスト」と「30年の実績ある、ほめて伸ばす添削指導」で、お子さまたちがこれからの社会で求められる「書く力」「考える力」を基礎から育み、ぐんぐん伸ばします。