子どもたちに本当の頭のよさを身につけてもらいたい! という思いはすべての親にあります。よく「あの人は頭がいい」とか「自分は頭がよくないから」とか言いますが、その根拠は何でしょう。
ブンブンどりむ監修の齋藤孝先生が考える「頭のよさ」についての記事を、ブンブンぱぁとなぁWEBの中から一部ご紹介します。
「頭がよくなりたい」と言う中学生、高校生に、具体的にどうなりたいのかと聞くと「成績をよくしたい」とか、「偏差値を上げたい」とか、とにかく「勉強ができるようになる」ことを挙げます。学生にとって「勉強ができる、できない」は目の前の大問題ですから、気持ちはわかります。彼らにとっては「勉強ができる、できない」が、頭のよさを測る絶対的な「ものさし」であるのでしょう。
しかし、学生という立場が終わって社会人になると、頭のよさを測るものさしが、突然変わります。「勉強ができること」から、「社会に適応できること」に切り換わるのです。
一流大学を出て就職したけれど、まわりとうまくコミュニケーションがとれない人がいます。いま何をすることが求められているのかもピンときていない。こういう人は「勉強はできたかもしれないけれど、使えないやつだ」と言われてしまいます。
学校を出てからの人生で求められる頭のよさとは、「社会的適応性の高さ」です。社会にどう適応できるかという力こそが、学校を出てからの50年、60年、人生でずっと求められる本当の頭のよさなのです。そうなると、子ども時代から、社会の中で強く生き抜いていく適応力を養うことが必要です。
学校教育においても、学力指導のポイントが変わってきています。「知識をつけ、それを覚え、その知識に基づいた問題に答えられる」力を重視する方向から、「思考力・判断力・表現力」や個々の「学習意欲」を伸ばしていくことを重視する方向へとシフトしています。
「頭をよくする」というのは、生きるために必要な力をつけることなのです。そのために勉強するのです。
自分で考えて、自分の意見をちゃんともって人と対話できること。問題を発見して、自分で探求して自分で研究してみる姿勢をもつこと。「主体的・対話的で深い学び」―これが新しい学力のキャッチフレーズです。
自分で考える、自分なりの表現をするというのは、社会に出た時に活かしていける頭のよさ、「生きる力」につながるものです。これからの子どもたちに身につけてほしいのは、そういう学力であり、頭のよさです。頭のよくならない人間はいません。誰にも努力できる力は備わっています。小学生の時期から一生使えるものの考え方を身につけて、頭のよさを磨いていけば、どんな社会がやってこようとも怖いものはないのです。
いかがでしたか。
本当の頭のよさとは、小学生の未来をひらく力と言えそうです。
「考える力」「表現する力」をじっくり身につけておきたいですね。
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