読書感想文の季節になると、多くの保護者の方が頭を悩ませるのが 「本の選び方」 です。
実は、子どもが感想文を書きやすいかどうかは、本選びで半分以上決まると言っても過言ではありません。
読書感想文は本選びで決まる! 子どもの個性に合った本の選び方と、読後の声かけ ・ 親子の対話のコツを詳しくご紹介します。
親子で一緒に 「この本、おもしろそう!」 という気持ちを共有しながら、読書感想文への第一歩を踏み出しましょう。
子どもが読書感想文を書きやすい本には、いくつかの特徴があります。
◎書きやすい本の特徴
✔ 自分と重ねやすい登場人物が出てくる
✔ 出来事や感情の動きがわかりやすい
✔ 長すぎず、物語の展開にメリハリがある
✔ 読み終えた後に「問い」や余韻が残る
感想文は「何を感じたか」「どう思ったか」を書く文章です。そのため、読後に「自分のこととつながる」感情が生まれやすい本が適しています。
◎読みにくかった本も、書く材料になる
反対に、「読みづらかった」 「あまり共感できなかった」 という体験も、書くネタになります。
たとえば 「どうしてこの本が難しかったのか」 「どう感じたのか」 を考えること自体が、立派な読書感想文の内容になります。苦手な理由を言語化することは、子どもの思考を深め、他者との違いを自覚するよい機会になります。
読書感想文に向いている本は、子どもの性格や認知特性によっても異なります。同じ本でも、ある子には 「すごく面白い!」 と思えても、別の子には 「ピンとこなかった…」 となることがあります。
これは、読書の 「入り口」 に必要な要素が、子どもの個性や成長段階によって異なるからです。
以下の表は、子どもの傾向に合わせて本を選ぶときの参考になります。
◎ 子どもの個性別 ・ おすすめ本の傾向と選び方のコツ
タイプ | 特徴 | 向いている本の例 |
---|---|---|
想像力豊か |
絵や場面を思い浮かべるのが好き |
絵本ベースの物語、ファンタジー系 |
感情豊か | 人の気持ちに敏感で涙もろい | 家族・友情をテーマにした本 |
現実志向 |
現実的な話が好き 自分の体験に近い話が得意 |
学校生活や日常を描いた本 |
理屈っぽい | 論理的思考や情報が好き | ノンフィクション、科学系読み物 |
子どもの「読みやすさ」「引き込まれやすさ」は、興味関心や体験に依存します。「これを読ませたい」ではなく、「どんな本が子どもの感性とあうかな」という視点で選ぶことが大切です。
夏休み前になると、学校や図書館で 「読書感想文におすすめの本」 が紹介されることがあります。
子どもに読ませたいと思う良い本ばかりですし、とても便利な情報です。しかし、「みんなが読んでいるから」 「先生に勧められたから」 といった理由だけで選ぶと、子どもにフィットしない場合もあります。
◎ 『ばあとなあWEB』 の活用法 : ジャンル別で選びやすい!
✔ 子どもに「どれが気になる?」と選ばせる
✔ 表紙の印象やタイトルでの直感的な選択もOK
✔ 読み始めて合わなければ、無理に最後まで読まなくてよいと伝える
どの本にしようか迷ったときは、『ブンブンどりむ』 の関連サイト 「ばあとなあWEB」 のおすすめ図書コーナー (https://bunbun-partner.com/info.html) もぜひご覧ください。
低 ・ 中 ・ 高学年向けに、ジャンル別に紹介しています。あらすじやジャンルがひと目でわかり、親子で本を選ぶときのヒントになります。
「本を読んだから終わり」ではなく、その後の会話が読書感想文の“下書き”になります。子どもの気持ちや印象にそっと寄り添う声かけが、書く力につながります。
◎声かけの具体例
タイミング | 声かけの例 |
---|---|
読み終えた直後 |
「どうだった? どんな気持ちになった?」 |
感想が出てこないとき |
「どの場面を覚えているかな?」 「好きな登場人物は?」 |
書き出す前 |
「一番心に残ったのは?」 「似たような体験ある?」 |
大切なのは、答えを引き出すのではなく、子どもと一緒に 「感じたこと」 を見つけていく姿勢です。
読書感想文は、テストのように評価される文章ではなく、「自分の思いを、自分の言葉で表す場」 です。そこには正解も不正解もありません。
◎文部科学省の調査から
令和5年度 「全国学力 ・ 学習状況調査」 (国立教育政策研究所) では、「読書を通して自分の考えを表現する力が、学習意欲や自己肯定感の向上に寄与している」 と報告されています。
読書感想文は、「自分の視点」 を大切にできる、子どもにとっての 「安心できる表現の場」 でもあるのです。
◎ 読書感想文は 「表現」 の場
点数化されないからこそ、自分らしく自由に書ける
「読書 + 内省 + 言語化」 という複合的な学びの機会
文章の 「うまさ」 より、「自分の視点」 が大切
読書感想文は、評価のためではなく、「この本を読んだ自分は何を思ったか」 を書くことが大切。
だからこそ、どんな本を選ぶかが、その子の 「思い」 を引き出す第一歩になるのです。
「子どもに合った本をどう見つければいいかわからない」
「読んだ後、どう感想につなげればいいかわからない」
そんなときに頼れるのが、小学生向け作文通信講座 『ブンブンどりむ』 です。
『ブンブンどりむ』 では、感想文が苦手な子どもでも 「書けた!」 という体験ができるよう、親子で取り組める読書サポートを用意しています。
◎ 主なサポート
✔ 読書感想文ラクラクBOOK (7月号特別付録)
✔ 本選び 〜 感想文執筆までのステップガイド
✔ 「話す → 考える → 書く」 をつなぐワーク
✔ 赤ペンコーチによる個別添削で表現の良さを評価
作文の指導を超えて、「子ども自身の発見を肯定する」フィードバックが、書く自信を育てます。
読書感想文に 「正解の本」 はありません。
しかし、「自分らしく書ける本」 「心を動かせる本」 に出会えたとき、読書感想文はただの宿題ではなく、「ことばの冒険」 になります。
親子で選び、語り合いながら、子どもの内面とことばの力を一緒に育ててみませんか?
「どんな本ならこの子が楽しく読めそうか?」
「どんな問いならこの子が話してくれそうか?」
という視点で、子どもと一緒に 「読む前 ・ 読む途中 ・ 読んだ後」 の対話を楽しんでみてください。
そして、感想文という「表現の場」を通して、自分の言葉で感じたことを語る力を育んでいきましょう。
※イラストは「イラストAC ミミクリさん」より
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